ケーブルテレビ業界の「成長期」
80年代、日本のファッション界ではスタジャンが流行り、若者は渋カジと呼ばれるスタイルを楽しみ、肩パッドは一世を風靡しました。実はこの間、テクノロジーにも大きな変化があったのです。驚異的な成長を遂げていたケーブルテレビ業界は、ある種の成長痛に直面することになります。当時、ケーブルテレビのプロバイダーは各社が独自にセキュリティ基準を定めていました。
そんな中、ケーブルテレビの業界では、映画などのコンテンツの通信を攻撃者により傍受され、それを自分のものと偽って公開される脅威の可能性が出てきたのです。そこで必要とされたのが、サービスプロバイダーとコンテンツプロバイダー両者にとってメリットのあるセキュリティモデルの構築でした。認証されていないケーブルモデムによるアクセスを判別し拒否できるようなモデル、つまり暗号化と相互認証のシステムが必要になったのです。これを受けてCableLabs社が設立され、ケーブルテレビ業界におけるセキュリティ標準の確立が目指されてきま
した。